2022年が始動しました。本年の藤井真也理事長が掲げる所信の全文を掲載いたします。
一般社団法人 恵那青年会議所 2022年度理事長所信
(ZAKU)
~未来への挑戦~
基本方針
・魅力あるまちづくり(まちづくり)
・時代に即した価値観の導入(働き方)
・未来の組織のために(会員拡充)
・柔軟な組織運営
【はじめに】
2022年、「新日本の再建は我々青年の仕事である」という志のもとスタートした恵那青年会議所は65年目を迎えました。この長い年月の間に社会は、多産多子から少産少子へと移り変わり、考え方やあり方など私達を取り巻く環境は大きく変化しました。時代が変われば求められる「明るい豊かな社会」の姿も変わります。今、まさしく私達はその岐路にいます。ゆとりとうるおいが一層求められるようになった昨今、私達は紡がれたものを守り育てると同時に、量から質へと思考の転換を図り社会の変化に対応することが求められています。伝統を引き継いでいくための変えない決意と、明るい未来を創造するための変える勇気を持って新たに取り組むことが必要であり、今日の私達に与えられた責務と考えます。
変わらないために、変わる
そのために、私達は夢と希望に満ち溢れた未来を想い描き、新しい時代に対応するべく、変化や失敗を恐れず、未知の可能性に果敢に挑戦し、「明るい豊かな社会」を切り拓くため立ち止まることなく未来へ向かって進んでいきましょう。
【魅力あるまちづくり】
かつての人口増加、都市の膨張拡大、右肩上がりの経済成長といった状況から、本格的な人口減少や投資余力の減少等が予見される今、人々の意識も量的な充足から質の高さを重視する方向にシフトしたことで、多様性のある暮らしを求める方向へと変化してきました。この変化に対して、私達は今何ができるのか。私は今こそ、この多様性を包括する積極的で柔軟性のあるまちづくりが求められていると考えます。
そのためには、限りある資源を有効に活用し、地域の主役である市民を巻き込んだ身近なまちづくりを進めていくことが重要です。今までにない個性的な発想や魅力的な取り組みによって多くの市民が、身近な課題に気づき、主体性を持って自らが地域課題を解決していけるような環境を創出できるように取り組んでまいります。
他団体との共生・協働の中で主導となり、私達にしかない行動力と、感性で、私達にしかできないまちづくりを展開することで、このまちのさらなる信頼を獲得し、次なる期待感を預からなければなりません。そして市民が理想の未来を語り合い、夢や希望を叶えるための先進的な試みに心を躍らせる。そんな環境をつくり出し、静寂化したこのまちに新たな希望と喜びを生み出します。
【時代に即した価値観の導入】
私達を取り巻く社会環境は常に刻々と変化しており、少子高齢化、核家族化、介護社会、女性の社会進出などの変化で従来の働き方の見直しや新しい価値観が求められ、誰もがその変化に備える必要があります。
少子高齢化が進み、若い人財が減っていくこの局面において、今や「働き方改革」は「やるかやらないか」ではなく「どう進めていくか」の段階であり、環境を整え、優秀かつ多様な人財を集めて、組織としての付加価値向上を考えることは、青年会議所会員としても青年経済人としても必要な経営戦略そのものであると考えます。
「働き方改革」の推進は、この課題の解決のため、個々の事情に応じ、柔軟で無理のない多様な働き方を選択できる組織、社会を実現するために、新たな価値観の導入を図ります。
自ら機会をつくり出し、機会によって自らを変えることは、会員一人ひとりがより良い将来の展望を持つために必要であり、その力はこの地域にとって明るい未来へとつながっていくと確信します。
【未来の組織のために】
今後長期にわたって会員の減少が見込まれている中、組織が円滑に循環していくためには会員減少及び問題点に対して目を背けずに適切な対策を講じていくことが、地域を問わず最も重要な施策の一つではないでしょうか。新しい取り組みは、ポジティブで華やかな会員拡大だけではなく、何かを減らしていくという一見するとネガティブな要素もある取り組みも入っています。これからそれを提案していくことも、決断することも、きっと、とても労力がいります。それでも挑戦するのは、全会員共通の願いとして「この組織をつないでいきたい」という強い想いがあるからです。
2022年度、私達は従来の考え方や枠にとらわれず、組織の編成や運営、活動のあり方や携わり方についても見直し、時代の流れに合わせた組織へと改革していきます。マイナスなイメージの払拭を図り、魅力的な組織へ。短期的視点ではなく、長期的視点で。今改めて土壌に手を加えより良くすることは、やがて未来において大輪の花を咲かせるために必要な活動であると考えます。
言葉だけではなく行動を。未来ある魅力ある組織となるためにより新鮮で柔軟な発想を活かせる環境作りに取り組んでいきます。
【柔軟な組織運営】
現代社会は、新型コロナウイルスの影響で世界中にさまざまな変化が訪れました。未来の予測は困難を極め、不確実性も高まっています。こうした社会環境の変化に伴って、組織の運営も、従来とは異なる視点で行わなければならなくなってきています。この目まぐるしく変化する時代に適応するためには、その環境に合った組織のあり方が求められており、外部環境の変化に対して素早く柔軟に対応できる適応力と、環境の変化を捉え能動的に進化する創造力が必要です。
このピンチを変革の機会と捉え、有限である時間を大切にし、一定の規律を守りながらも必要なものを取捨選択する柔軟性を持ち合わせることで、ルールに沿って円滑に運営が行える、より柔軟で自立的な組織を目指します。
【結びに】
歴代最少人数でのスタートを迎える本年度、少なくてもできること、少ないからこそできること、未知の可能性に果敢に挑戦し続ける、最少で、最高の組織が今動き出します。
新しい道を切り拓くとき、困難に立ち向かうとき、新しいことに挑戦するとき、大きな決断と勇気がもとめられます。できない理由を探すのではなく、できる理由を探す。まずは何でもやりたいことを楽しんでやってみる。シンプルでスマートに、考えるより行動を起こしていくことが大切です。
これからやってくる新しい時代に対応するために、変化や失敗を恐れず、皆を照らす道しるべとなるべく輝き続けるために行動してまいります。