理事長所信

一般社団法人恵那青年会議所スローガン

変革

~新たな時代への一歩を踏み出そう~

基本方針

  • 次代を担う青少年育成
  • 市民を巻き込む情報発信
  • 未来に向けた会員拡大
  • SDGs(持続可能な開発目標)への取り組み
  • 友情でつながる国際交流
  • 挑戦する機会と東濃の輪

理事長写真

理事長 後藤 知裕

【はじめに】

 一般社団法人恵那青年会議所は、「新日本の再建は我々青年の仕事である」という志のもと活動をスタートし、64年目を迎えました。創立以来、先輩諸氏から受け継がれてきた青年会議所運動に、敬意と感謝の意を示し、次代に引き継いでいくことが「明るい豊かな社会」の創造への一歩であると考えます。そのためにも、恵那青年会議所の歩みを止めることなく、変革すべきもの、守るべきものを明確に指し示し、今の時代に求められる要素を柔軟に取り入れ、運動・活動を展開してまいります。
現在、我々を取り巻く環境は、少子高齢化や核家族化の進行。さらには、未だ先行き不透明な日本経済により、未来に夢や希望を抱きにくくなっているのが現状です。それらの現状を打開し、未来を担う子供達に、夢や希望を抱くきっかけを与えることが、我々大人の責務であると考えます。まず我々が、この地域の未来を真剣に考え、住み暮らす地域(まち)をさらに良くしようと行動し、未来を見据え、継続的に運動をしなければなりません。
我々が地域に必要とされ、期待されるリーダーとしての自覚と気概を持ち、市民とのネットワークづくりを加速させ、この地域の魅力を発信することで、我が恵那市を明るい未来へと導いてまいります。

【次代を担う青少年育成】

次代を担う子供達は、いつの時代も地域の宝であり希望です。 未来の担い手を育成することは、「明るい豊かな社会」へとつながる重要な運動の一つだと考えます。これからますます加速するであろう少子高齢化や、ICT、AI(人工知能)の普及により、我々大人でさえ未来を想像することが困難な世の中で、子供達の健やかな成長や、地域のさらなる発展を目指していかなくてはなりません。
この目まぐるしく変化する時代に適応し、夢や希望を持って力強く生きていくためには、子供から大人へと成長する過程の中で、我々大人が家庭や学校だけでなく、地域社会全体で子供達を明るい未来へと導いていかなければなりません。そのために、この地域の子供達に日常の生活では味わえない体験や機会を与え、夢や希望を持つことの素晴しさを伝えていくことが大切だと考えます。さらに、夢を諦めず希望を持ち続けられる心を育むことで、子供達の自発的な成長へとつなげ、どのような時代が訪れようと、逞しく未来を切り拓いていく青少年へと共育していく必要があります。夢と希望に溢れた子供達の力は、今後の人生においても大きな原動力となり、その力はこの地域にとって明るい未来へとつながっていくと確信します。

【市民を巻き込む情報発信】

我々の活動の根幹は「明るい豊かな社会」の実現を目的とするものです。そのためにも、我々の運動・活動を地域に広く発信し、多くの市民に、認知・共感していただき、一人でも多くの市民を巻き込むことが非常に重要です。
近年、飛躍的に発展を遂げるICTは、機能性に優れた様々なソーシャルメディアが次々に発展し、我々の運動・活動を発信する有効な手法の一つとなっています。しかし、発信するだけでは必要な場所に情報が届かないのも現実であり、届いたとしても、情報として受け取ってもらえていないのが現状だと考えます。多くの市民を巻き込むためには、過去の発信方法を検証し、既成概念を取り払い、緻密で計画的な戦略を練る必要があります。時代に即した新しい発想を柔軟に取り入れ、市民からのさらなる認知・共感へと結び付けられるよう、運動を発信してまいります。そして、会員一人ひとりが運動に対する目的意識を持ち、自信と誇りを持って課題解決に取り組む姿勢は、必ず多くの共感を呼ぶと確信します。

【未来に向けた会員拡大】

恵那青年会議所の会員数は組織運営並びに青年会議所運動を行っていく上で、存続自体が危ぶまれる危機的な状況にまで達しています。その一番の理由は、会員各々が個別に動く「拡大活動」だからではないでしょうか。個々の力に頼る「拡大活動」には限界があります。だからこそ、会員が一つにまとまり集団として効果的かつ継続的に会員拡大を行っていく「拡大運動」への変革が必要です。
私が青年会議所に入会してから、先輩に教わった言葉があります。「1人では愚痴に聞こえてしまうことも、10人集まれば声になり、100人集まれば力になる。そして、1000人集まれば、その力はムーヴメントになる」。数は目に見える分かりやすさと、力を兼ね備えています。我々が地域(まち)のために行う事業も、同じ志を持つ仲間が増えれば、地域(まち)に与える影響力も強くなります。一人ひとりのメンバーが自信と誇りを持って青年会議所活動を行い、市民の皆様にその姿を見ていただくと共に、我々の経験を人に伝えることで、自ずと人は集うと確信します。
さらに近年、青年会議所会員全体の平均在籍年数は4年5ヶ月と言われており、在籍年数の低下にともない会員の経験不足も、大きな課題となっています。だからこそ、入会間もない時期に、青年会議所の運動をしっかりと理解し、前向きに活動していけるように早期に成長を促すことは、拡大運動を行うことと同様に、アカデミーに求められる重要な要素の一つです。
拡大運動とアカデミーの歯車を連動させることで、恵那の未来に向けて進む、我々の体制をより強固なものへとしていきます。

【SDGs(持続可能な開発目標)への取り組み】

近年、日本青年会議所はSDGs(持続可能な開発目標)に最も取り組む団体として、日々運動を展開しています。私自身も東海地区協議会への出向を機に学びました。SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された、2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さないことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず、先進国自身が取り組む普遍的なものであり、日本としても積極的に取り組み、企業や行政も推進しています。しかし、まだまだ市民に浸透していないのが現実です。だからこそ恵那青年会議所は、この地域で一番SDGsを推進している団体として活動し、運動を展開していきます。このSDGsを我々のみならず、多くの市民にも興味を持ってもらうことが、「誰一人取り残されない世界」への一助になると確信します。そして、地域においてSDGsを積極的に推進することで、恵那青年会議所の認知度を上げ、興味を持ってもらい、他団体へも波及させ会員拡大へとつなげてまいります。

【友情でつながる国際交流】

我々は、みのじのみのり祭をきっかけに1990年より長きに亘り、盈徳青年会議所と姉妹JCとして国際交流を行ってきました。友好親善を目的に始まったこの交流は、先輩諸氏から受け継がれてきた恵那青年会議所の大きな財産であります。
毎年、会員の子供が対象のホームステイ事業を通し、互いの国を行き来することで、異なる言語、文化と密接に向き合い、友情を育み、豊かな感性を磨いてきました。この歴史の積み重ねは、青年会議所同士の絆だけでなく、会員一人ひとりの友情があるからこそ継続されてきました。さらに、青年会議所の同志だからこそ初対面でも友情が芽生え、打ち解けるスピードは、はるかに早く感じます。今後はICT等の発達により、容易に連絡を取り合うことが可能になった現代だからこそ、会員同士での国境を越えた心のつながる友情を今後も育めると確信します。

【挑戦する機会と東濃の輪】

より良い社会を創るには、より良い「人財」を一人でも多く生み出すことが必要であり、我々はその機会を創出していかなくてはなりません。
青年会議所には、国際青年会議所や、日本青年会議所、東海地区協議会、岐阜ブロック協議会といった、より広い地域を対象とした、最高の自己成長の場があります。同時に出向は多くの同志と出会う機会でもあり、違うフィールドでの活動は新たな気付きを得ることができ、その後の恵那青年会議所の発展にも直結します。何よりも、出向することで得られた経験と、そこで出会った仲間達との絆は、自身にとって、かけがえのない財産となります。その機会を活かし、多くの仲間と絆を深め、自己の成長へとつなげていきましょう。そして、出向する会員に対して、恵那青年会議所として最大限の支援をできるよう努めてまいります。また、本年も東濃地区でともに活動する多治見青年会議所、土岐青年会議所、中津川青年会議所、瑞浪青年会議所と親睦を深め、絆をより強固なものにしていきます。他の地域で活動を続けている同志との交流は、自らの地域の魅力について再認識する機会でもあり、お互いを意識し切磋琢磨することで、より良い運動を展開してまいります。

【結びに】

青年会議所は、私を青年経済人として、JAYCEEとして大きな成長へと導いてくれた学び舎であり、かけがえのない場所であります。青年会議所はいくら望んでも、40歳までしか活動できません。40歳までという限られた時間の中で明確な目標を持ち、どれだけ多くの学びを得て、多くの仲間と出会い、貴重な時間を過ごしていけるか、それを決めるのは、自分自身なのです。想いのない行動は誰の心にも響きません。自分一人では乗り越えることのできない困難な壁にぶつかっても、青年会議所にはともに喜び、苦しみを分かち合える多くの仲間がいます。また、日々の運動を行う上でいつも支えてくれる家族や会社の理解、そして自身ではまだ気付いていない多くの方々のおかげだと思える感謝の気持ちや、敬う気持ちを決して忘れてはいけません。様々な壁にぶつかり悩んだとしても、仲間達の叱咤激励を受けながら、最後までやり抜く揺るぎない想いと、青年らしい勇気と情熱を持って運動を展開していけば、必ずや我々の理想を実現できるものだと確信しています。
会員一人ひとりが、恵那青年会議所の会員であることに自信と誇りを持ち、失敗を恐れずに一致団結してこの地域(まち)の明るい未来のために、新たな時代への一歩を踏み出しましょう。